経営理念は掲げるだけでは実現しない
「行動理念」を評価基準に落とし込み、全社員で実践する方法
(A4一枚評価制度 × ワークルールブック)
会社には立派な経営理念がある。
しかし、
-
社長しか覚えていない
-
朝礼で唱和するだけ
-
現場の行動につながっていない
そんな会社は少なくありません。
実は、多くの会社で理念が浸透しない理由はとてもシンプルです。
理念が「言葉」のままで終わっているからです。
経営理念は、社員一人ひとりの行動になって初めて価値を持ちます。
そのために必要なのが、
「行動理念」を評価基準に落とし込むこと
です。
A4一枚評価制度では、
「行動理念に直結する仕事上での役割、行動を情意評価項目として定める」
という考え方を大切にしています。
今回は、経営理念を全社員で実践するための方法について解説します。
■ 経営理念だけでは人は動けない
例えば、
経営理念が
「お客様に感動を提供する」
だったとします。
とても素晴らしい理念です。
しかし社員からすると、
-
何をすれば感動なのか
-
どこまでやればよいのか
-
自分の仕事でどう実践するのか
が分かりません。
つまり、
理念は正しくても、行動が見えていない状態
なのです。
■ だから「行動理念」が必要になる
A4一枚評価制度では、
経営理念を実現するために、
行動理念を明確にすること
を重視します。
行動理念とは、
「この会社では、どのような行動を大切にするのか」を示したもの
です。
例えば、
経営理念
「お客様に感動を提供する」
↓
行動理念
-
相手の話を最後まで聞く
-
約束を守る
-
迅速に対応する
-
相手の期待を超える工夫をする
となります。
これなら社員も理解しやすくなります。
■ 行動理念は会社の価値観を表している
行動理念は単なる行動ルールではありません。
そこには、
会社が大切にしたい価値観
が込められています。
例えば、
-
誠実
-
感謝
-
挑戦
-
協力
-
成長
などです。
つまり、
行動理念とは
経営理念を日々の仕事で実践するための行動基準
なのです。
■ 行動理念を評価項目にする
ここが最も重要です。
理念は伝えるだけでは定着しません。
人は、
繰り返し意識し、
繰り返し振り返ることで習慣になります。
そこでA4一枚評価制度では、
行動理念を評価項目に落とし込みます。
例えば、
行動理念
「誠実な対応を行う」
↓
情意評価項目
-
約束を守っている
-
報告・連絡・相談を行っている
-
ミスを隠さず共有している
行動理念
「お客様第一で考える」
↓
情意評価項目
-
お客様の立場で考えている
-
問い合わせに迅速に対応している
-
相手の期待を理解しようとしている
このように、
理念を行動に変え、行動を評価する
のです。
■ ワークルールブックとの関係
ワークルールブックは、
会社として全員が守るべき基本行動をまとめたものです。
例えば、
-
挨拶をする
-
報告を行う
-
約束を守る
-
情報を共有する
などです。
ワークルールブックは、
いわば
理念を実践するための最低基準
です。
そして、
その先にある
-
誠実な行動
-
主体的な行動
-
協力する行動
などを評価するのが情意評価です。
■ 評価制度は理念浸透の仕組み
多くの会社では、
理念研修を行います。
もちろん大切です。
しかし、
研修だけでは行動は変わりません。
なぜなら、
人は日々の仕事の中で意識するものに行動を合わせるからです。
だからこそ、
理念を評価制度と結び付けることが必要なのです。
評価されることで、
社員は理念を意識するようになります。
そして、
意識した行動が習慣になります。
■ 理念が浸透している会社の特徴
理念が浸透している会社には共通点があります。
それは、
社員全員が同じ言葉を使い、
同じ価値観で判断し、
同じ方向へ向かっていることです。
例えば、
何か問題が起きたときも、
「この会社の理念ならどう考えるか」
という基準で判断できます。
つまり、
理念が組織の共通言語になっているのです。
■ 経営計画とのつながり
経営計画では、
売上目標や利益目標が注目されます。
しかし、
それを実現するのは人です。
そして、
人の行動を決めるのは価値観です。
だからこそ、
経営理念 → 行動理念 → 評価項目
という流れが必要になります。
この流れができると、
経営計画と人材育成がつながります。
■ まとめ
最後に、一番大切なことをお伝えします。
経営理念は掲げるだけでは実現しません。
実現するためには、
理念を行動に変え、その行動を評価し続けること
が必要です。
そのために、
-
経営理念を明確にする
-
行動理念を定める
-
行動理念を情意評価項目に落とし込む
-
ワークルールブックで基本行動を揃える
-
面談や評価で振り返る
という仕組みを作ります。
A4一枚評価制度の考え方で言えば、
情意評価項目とは、経営理念を実践できる人材を育てるための評価項目です。
理念を額縁の中に飾るのではなく、
社員一人ひとりの行動に落とし込む。
それこそが、理念経営を実現する最も確実な方法なのです。
