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「評価しない評価制度」で昇格はどう決まるのか?

「評価しない評価制度」で昇格はどう決まるのか?

――上司が選ぶのではなく、自ら挑戦して役割を広げる「チャレンジ制度」という考え方――

「評価しない評価制度」の話をすると、多くの経営者や管理職から次のような質問をいただきます。
「評価をしないなら、昇格はどうやって決めるのですか?」
「誰をリーダーにするかは、会社が決めるのではないのですか?」
確かに、従来の人事評価制度では、
  • 評価点が高い
  • 評価ランクが良い
  • 上司が推薦する
という流れで昇格が決まることが一般的でした。
しかし、この方法には一つの問題があります。
それは、「本人が本当にその役割をやりたいのか分からない」ということです。
そこで「評価しない評価制度」では、昇格を会社が一方的に決めるのではなく、
本人が自ら上の役割に挑戦する「チャレンジ制度」を採用します。

昇格の目的は何か?

まず考えたいのは、昇格の目的です。
昇格は、給料を上げるための仕組みでも、評価のご褒美でもありません。
本来の目的は、より大きな役割を担い、会社に貢献できる人を増やすことです。
だからこそ、昇格の基準は「評価が高いか」ではなく、
「その役割を担いたいか」
「その役割を担える状態になっているか」
が重要になります。

「チャレンジ制度」とは何か

評価しない評価制度では、本人が自ら、「次の役割に挑戦したい」と申し出ることができます。
これは会社から命令されるものではありません。
本人が、
  • 今の役割を振り返る
  • 次の役割を理解する
  • 自分が挑戦したいかを考える
そのうえで、自ら手を挙げる仕組みです。

自分で昇格を申し出る理由

従来の制度では、昇格は会社から与えられるものという考え方が一般的でした。
しかし、実際には、昇格すると、
  • 責任が増える
  • 判断の範囲が広がる
  • 周囲への影響も大きくなる
という変化があります。
そのため、本人にその意思がなければ、せっかく昇格しても力を発揮できません。
そこで、評価しない評価制度では、「やらされる昇格」ではなく、「自ら選ぶ昇格」を重視します。

何をもとにチャレンジするのか

ここで大切になるのが、パフォーマンス・フィードバックです。
評価しない評価制度では、日常的に、
  • どんな行動をしたか
  • どんな判断をしたか
  • どんな成長があったか
を記録していきます。
そして昇格にチャレンジするときには、過去1年間のパフォーマンス・フィードバックを振り返ります。
例えば、
  • どんな成果を出したか
  • どんな役割を担ってきたか
  • 周囲にどんな影響を与えたか
  • 何ができるようになったか
を整理します。
つまり、評価点ではなく、自分自身の成長の記録をもとに挑戦するのです。

経営計画とのつながり

経営計画

チャレンジ制度は、単なる昇格制度ではありません。
会社が目指す方向とも深く関係しています。
例えば、経営計画で、
  • 顧客との信頼を高める
  • 現場で判断できる人を増やす
  • 次世代リーダーを育てる
という方針があるとします。
すると昇格も、その方向に沿った役割が求められます。
つまり、「会社が目指す未来に必要な役割」に挑戦するのです。

ワークルールブックとのつながり

ワークルールブック

もう一つ重要なのが、ワークルールブックです。
ワークルールブックには、
  • この会社で大切にする考え方
  • 判断基準
  • 行動のあり方
が書かれています。
昇格の際にも、単に仕事ができるだけではなく、「その会社らしい判断や行動ができているか」が確認されます。
つまり、昇格とは、仕事の量が増えることではなく、「会社の考え方を体現できる範囲が広がること」でもあるのです。

昇格面談で確認すること

チャレンジの申し出があったら、面談を行います。
そのときに確認するのは、評価点ではありません。
例えば、
  • なぜ次の役割に挑戦したいのか
  • どんな準備をしてきたのか
  • どんな成長があったのか
  • どのように会社へ貢献したいのか
です。
つまり、過去の評価ではなく、未来への意欲と準備を確認します。

評価しない評価制度が目指す昇格

従来の昇格制度は、会社が選ぶ仕組みでした。
一方で、評価しない評価制度では、本人が挑戦し、会社がその挑戦を支援する仕組みへと変わります。
そのために、

経営計画

会社が目指す方向を示す

ワークルールブック

役割と判断基準を明確にする

パフォーマンス・フィードバック

成長の記録を積み重ねる

チャレンジ制度

本人が次の役割へ挑戦する

昇格

新たな役割を担う
という流れをつくります。

まとめ

「評価しない評価制度」では、昇格は評価の結果として与えられるものではありません。
本人が、
  • 今の役割を振り返り
  • 自分の成長を確認し
  • 次の役割に挑戦したいと考えたとき
自ら申し出ることができます。
そして会社は、パフォーマンス・フィードバックをもとに、その挑戦を支援します。

一言で言うと

昇格とは、会社から与えられるものではない
自ら成長し、自ら挑戦し、自らつかみ取るものである
それが、「評価しない評価制度」におけるチャレンジ制度の考え方です。