ワークルールブックと応用行動分析学の関係とは?
~なぜワークルールブックは人の行動を変えるのか~
「ワークルールブックを作ったら、本当に社員の行動は変わるのでしょうか?」
これは、ワークルールブックの導入を検討する企業からよくいただく質問です。
結論からお伝えします。
ワークルールブックは、応用行動分析学の考え方と非常に相性が良い仕組みです。
ただし、難しい理論を覚える必要はありません。
大切なのは、人は「言われたから動く」のではなく、「動きやすい環境があるから動く」という考え方です。
今回は、経営計画 × ワークルールブック × A4一枚評価制度
という視点から、なぜワークルールブックが行動を促すのかを分かりやすく解説します。
「頑張れ」では人は動かない
多くの会社では、
-
主体性を持とう
-
報連相を徹底しよう
-
チームワークを大切にしよう
と伝えています。
もちろん間違いではありません。
しかし現場では、「具体的に何をすればいいの?」となることが少なくありません。
例えば、「主体性を持つ」と言われても、
-
自分で判断することなのか
-
改善提案を出すことなのか
-
積極的に発言することなのか
人によって解釈が違います。
その結果、行動がバラバラになります。
応用行動分析学が教えてくれること
応用行動分析学では、人の行動は次の流れで起こると考えます。
① 行動するきっかけがある
↓
② 行動する
↓
③ 良い結果が返ってくる
↓
④ 行動が続く
これは非常にシンプルな考え方です。
例えば、
信号が青になる
↓
横断歩道を渡る
↓
安全に道路を渡れる
↓
次も信号を守る
という流れです。
会社でも同じことが起きています。
ワークルールブックは「行動のきっかけ」を作る
ここが重要です。
ワークルールブックは、社員に対して「こんなときは、こう動こう」を示します。
例えば、
-
迷ったら自分の意見を添えて相談する
-
情報は抱え込まず共有する
-
仕事は目的から考える
といった行動です。
これによって、社員は迷わなくなります。
つまり、ワークルールブックは行動のきっかけを作る仕組みなのです。
経営計画を行動に変える役割
経営計画には、
-
生産性を高める
-
顧客満足を向上させる
-
自律型組織をつくる
といった方針が書かれています。
しかし、これだけでは行動できません。
そこでワークルールブックが登場します。
例えば、
経営計画
「自律型組織をつくる」
↓
ワークルールブック
「問題を見つけたら改善案を考える」
すると、社員は「何をすればいいか」が分かります。
つまり、ワークルールブックは経営計画の翻訳機なのです。
行動は「評価」とつながると定着する
応用行動分析学では、行動の後に良い結果があると、その行動は続きやすくなると考えます。
会社でいう「良い結果」の代表例が評価です。
例えば、
ワークルールブック
「改善提案をする」
↓
A4一枚評価制度
「主体性」「改善行動」を評価する
↓
本人が評価される
すると、その行動は繰り返されます。
逆に、どれだけ良い行動をしても評価されなければ、続かなくなります。
ワークルールブックだけでは不十分
ここで重要なポイントがあります。
ワークルールブックだけ作っても、行動は定着しません。
なぜなら、行動した後の結果がないからです。
例えば、
-
読んだだけ
-
配っただけ
-
研修で説明しただけ
では変わりません。
だからこそ、A4一枚評価制度と連動させることが重要なのです。
ワークルールブックは「行動しやすい環境づくり」
実は、優秀な人を育てることよりも、正しい行動を取りやすい環境を作ることの方が重要です。
スポーツで例えるなら、選手に「頑張れと言うだけでは強くなりません。
練習方法やルールが整備されているから成長するのです。
会社も同じです。
ワークルールブックは、社員が正しい行動を取りやすい環境を作ります。
まとめ
ワークルールブックと応用行動分析学は、とても相性の良い考え方です。
なぜなら、
ワークルールブックは
-
行動のきっかけを作り
-
行動を具体化し
-
行動しやすい環境を整える
役割を持っているからです。
そして、A4一枚評価制度が
-
良い行動を認め
-
評価し
-
強化する
役割を担います。
経営計画・ワークルールブック・A4一枚評価制度の関係
経営計画
↓
「会社はどこを目指すのか」
ワークルールブック
↓
「そのためにどう行動するのか」
A4一枚評価制度
↓
「その行動をどう評価し、定着させるのか」
ワークルールブックは単なるルール集ではありません。
経営計画を日常行動に変え、良い行動を増やしていくための「行動設計書」です。
だからこそ、ワークルールブックは社員の行動を促し、組織文化をつくる大きな力を持っているのです。
