とても核心を突く質問です。
ここには A4一枚評価制度の思想と、A4一枚賃金制度の設計哲学 がはっきり表れています。
ここには A4一枚評価制度の思想と、A4一枚賃金制度の設計哲学 がはっきり表れています。
結論から申し上げます。
結論
A4一枚評価制度では「給与号俸表」をつくらないのは、
給与を“年数管理”ではなく“役割と貢献”で決めるためです。
さらに言えば、
評価と賃金の役割を、意図的に切り分けているからです。
(経営計画×ワークルールブック×A4一枚評価制度)
① そもそも「給与号俸表」とは何か
一般的な給与号俸表はこういうものです。
-
等級 × 勤続年数
-
号俸が1号ずつ上がる
-
毎年少しずつ昇給する
つまり、
時間と在籍が、賃金を決める仕組み
です。
これは安定的ですが、
同時に「行動」や「役割」との接続が弱くなります。
同時に「行動」や「役割」との接続が弱くなります。
② A4一枚評価制度の前提:給与は“時間”で決めない
A4一枚評価制度の思想では、
-
評価 → 行動の修正
-
賃金 → 役割と責任への対価
と明確に分けます。
ここが最大の違いです。
給与号俸表は、
評価と給与を“時間軸”で接続する仕組み
ですが、
A4一枚評価制度は、
経営計画に必要な役割と、現在の責任で給与を決める
という発想です。
③ なぜ給与号俸表をつくらないのか(3つの理由)
理由①:行動が「年数」に引っ張られるから
給与号俸制度では、無意識にこうなります。
-
長くいる人=上がる
-
若い人=まだ上がらない
すると評価はどうなるか。
「来年でいい」 「もう少し様子を見る」
という“時間依存型マネジメント”になります。
A4一枚評価制度は、
行動は今すぐ変えるもの
という前提なので、 年数軸に引っ張られる仕組みを持ち込みません。
理由②:評価が「昇給判定」になるから
給与号俸表があると、評価は自然にこうなります。
-
何号上げるか
-
上げる/上げない
-
昇給のための評価
つまり、
評価=昇給のための査定
になってしまいます。
A4一枚評価制度では、
評価=行動の修正装置
でなければなりません。
昇給のための評価になると、
-
防衛行動
-
無難な選択
-
点数取りゲーム
が始まります。
理由③:経営計画とリンクしなくなるから
給与号俸表は、基本的に固定的です。
しかし経営計画は変わります。
-
今年は成長投資重視
-
来年は利益重視
-
今は育成フェーズ
給与号俸表は、この「戦略変化」に対応しづらい。
A4一枚評価制度では、
賃金は「今必要な役割」に対する対価
と位置づけます。
だから給与号俸表ではなく、
-
役割等級
-
職責
-
貢献度
で整理します。
④ では賃金はどう決めるのか
A4一枚思想では、こう整理します。
つまり、
賃金は“過去の評価点”ではなく、
“現在担っている役割”で決まる
これが給与号俸表を作らない最大の理由です。
⑤ ただし「安定性」を軽視しているわけではない
ここは誤解されやすい部分です。
A4一枚評価制度は、
-
急激な変動
-
不安定な賃金
-
恣意的な処遇
を推奨しているわけではありません。
むしろ、
説明可能で、役割に基づく安定性
を重視します。
号俸という「自動昇給」ではなく、
-
役割が上がれば上がる
-
責任が変われば変わる
という構造にします。
⑥ 本質は「評価と賃金を混同しない」こと
最後に、核心です。
評価制度を壊す最大の要因は、
評価を賃金決定の道具にしすぎること
A4一枚評価制度では、
-
評価=未来の行動
-
賃金=現在の役割
と分離することで、
-
行動が萎縮しない
-
面談が本音になる
-
成長に集中できる
状態をつくります。
🔑 まとめ
Q
なぜA4一枚評価制度では「給与号俸表」をつくらないのか?
A
-
年数管理に引っ張られるから
-
評価が昇給査定になるから
-
経営計画とリンクしなくなるから
-
評価と賃金の役割を分けたいから
最後に(思想の核心)
給与号俸表は「時間」に賃金を結びつける。
A4一枚思想は「役割」に賃金を結びつける。
この違いが、
評価制度を「管理ツール」にするか、
「行動変革の装置」にするかの分かれ道です。
評価制度を「管理ツール」にするか、
「行動変革の装置」にするかの分かれ道です。
